プロフィール
旅とハイキングと手作りを歓びとするネイチャーウォーカー。カナダで雄大なロッキーの風景に出会い、自然の心地よさに目覚めてからというもの、国内外へハイキング逃亡を繰り返す。今年も合い言葉は『目指せロッキー!』
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2015年 12月 06日
【Hiking in N.Alps in Japan上高地→槍→双六→雲ノ平→薬師→五色→室堂】 【Day3 (9/23) 双六→双六岳→三俣蓮華岳→鷲羽岳→雲ノ平camp(約10H)】 だいぶ遡りますが、前回 Day3の続きです。 さて… 三俣蓮華の山頂から、いったん下ると、 やがて目の前に鷲羽岳が鎮座する荘厳な風景の中へ ひたすら身を投じてゆきます。 一歩進むごとに 大迫力で迫り来る鷲羽岳↑ この場所へまた戻ってこれた事に 感謝です。 その麓にちょこんと見える赤い屋根↑が、 山の名著『黒部の山賊』に登場する三俣小屋。 この厳しい自然環境に小屋を建て、依頼ずっと登山者を見守り続けてきた 小屋の主人・伊藤正一さんによるこの本には 北アルプス最奥の地・黒部にて 自らが経験してきた様々な逸話が記されています。 そこに登場するのは 山賊と呼ばれた男たちとの交流や、様々な遭難事件、 当時の時代背景を映す出来事や苦労話に加え 白タヌキ、はてまた 神かくしの話まで実に多様で 黒部ワールドへぐぐっとと引き込まれてしまいます。 しかも、すべて実話! たとえば、こんな摩訶不思議な話も… 雲ノ平あたりで「お~い」という呼び声を聞いたら それは ❝死の呼び声❞ 。 もし「お~い」と返事をしたら最後 あちらの世界へ連れて行かれてしまう…というのです。 ひと気のない山中で この一説が ふと頭を過ろうもんなら 正直、ゾゾッとします (((;゚Д゚)))) が、そんな時も 冴えわたる自分の五感を 何とかなだめめつつ 前進する他ありません。 ↑こちらは鷲羽のピーク手前から東に見える かつての火口・鷲羽池。 ここから流れ出た溶岩によって雲ノ平ができたそうな。 悠久の時の流れと共に育まれてきたこの絶景が 無限の広がりをもって見えてきます。 ちょうど居合わせたハイカーさんと3人で その風景に見とれていると、 細い道が池の畔まで道が続いているではありませんか。 すると「よし、いっときますか!」と3人の意見が一致。 すでに出発から7時間半が経過し、 今日の目的地までまだ3時間もあるけれど 今この機会を逃したら、一生来ることないかもよ?! というわけで 池までダダーーーっと駆け下り 鷲羽越しの湖畔風景を心に刻みました♪ その後、駆け足で鷲羽岳登頂↑ またしても日暮れの恐怖に怯えつつも 細心の注意を払いながら前進してゆきます。 鷲羽山頂からワリモ岳を経て 以前訪れた黒部川源流↑を眼下に一望。 左は鷲羽、奥に槍↑ さらに北に水晶岳を南に見ながら祖父岳山頂に建ちました。 祖父山頂から目指す雲ノ平が間近に見えるのですが… 意外にもココからが長かった! S社の山地図には 祖父岳山頂から45分とありますが、あれは間違い。 辿るべき巻道は一端、 水晶岳を望む谷側の道に出て、ぐるーっと大回りするため、 どんなに急いでも1時間はかかります。 日照時間が短い季節は、特にご注意を。 そして、ちょうど日没頃、 ようやく辿り着いた雲ノ平のテン場は 昨日までの混雑ぶりがウソのようにひっそりとして 本来の神聖さを取り戻していました。 『黒部の海賊』の世界を彷彿させる、深い夜。 雲に覆われた夜空を眺め、雲行きが心配になるも 歩いた後の心地よい疲労感で 寝袋に潜り込むやいなや ZZZZZZzzzz.... つづく。
by rockey-tommy
| 2015-12-06 16:00
| 自然/ハイキング
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